屋根工事の点検商法のトラブル

昨日、「広報 西東京」の最新号(2023.12.1号)が届いた。

5面右下の「消費生活相談Q&A」に、飛び込みで訪ねてきた屋根修理業者とのトラブルのことが説明されている。

自治体などで法律相談を担当しているが、たしかに屋根修理工事詐欺の被害に遭われた方の相談が増えているという実感である。

しかも、ばか高い工事費用を請求されたばかりか、酷い手抜き工事によって新たに雨漏りまで発生したというとんでもない相談もあった。

ぼったくるような業者は、技術力も低い(あるいは不誠実で手抜き工事をする)という推定も働くだろう。

それだけではない。

我が家のご近所でも怪しい屋根修理業者が徘徊しており、一人暮らしの高齢者などが怯えておられる。

 

広報の記事のポイントを要約すると、次の4点である。

① 「お宅の瓦がずれているのが見えた。見てあげましょう」、「ドローンで撮影した」などと忍び寄ってくるというのが手口。

② 突然訪問してきた業者とすぐに契約するのは、できるだけ避けるべきである。

③ 数社から見積りを取り、よく検討したうえで契約しよう。

④ 契約してしまった後でも、クーリング・オフの期間内であれば、違約金なしで契約を解除できる場合がある。

 

自治体が発行している広報誌であるため、上記②や③のように、ふんわりとした言い方になっている。

だが、このブログでは、もっとストレートに言うことができる。

A) 真面目な工事業者であれば、飛び込みなどの強引な営業をしなくても常に顧客の側から仕事の依頼が来る。

B) だから、飛び込みで訪れた工事業者は最初から詐欺だと疑い、契約などせず、できるだけ早く追い返す。

C) 屋根修理工事だけでなく、外壁塗装や排水設備などに関して飛び込みの悪徳業者もいる。

D) 一人暮らしの高齢者であり、飛び込みの営業からしつこく迫られたとき、口実をつけて一度屋内に引っ込み警察(110番)に連絡すると良い。

E) 高齢の一人暮らしの場合、若い子供らと同居しているように見せるため、洗濯物を干すとき、男物のスポーツウェアなどを一緒に干しておくという手もある。

= 詐欺師どもは普段から町を巡回し、ターゲットにできそうな家を物色していると言われている。

F) 条件を満たせばクーリングオフで解除できる場合もあるので、しまったと思ったら直ぐに消費生活センターや弁護士などに相談する。

G) 「188」(イヤヤ)は消費者ホットラインの電話番号。ここに電話すると、最寄りの消費生活センターを案内してくれる。

H) ご近所で怪しい者の情報を共有し合い、地域全体で狙われそうな高齢者を守ってあげる。

 

そういえば不思議なことがある。

我が家のご近所では、ここ数年の間に数人のジイチャン&バアチャンがお亡くなりになり、配偶者の方が一人暮らしになっている。

一人暮らしになってしばらく経ったころ、より公道に近い我が家を飛ばし、一人暮らしになったお宅だけを狙ったかのようにしつこい飛び込み営業が訪れていることである。

もしや、高齢者が亡くなったという情報、特に一人暮らしになったという情報がどこかから漏れ、詐欺師どもの営業に使われているのではないだろうか?

何も根拠はないが、何となくそんなイヤな感じがしている。

 

【最後の要約】

◎ 大切で多額の費用がかかる建築工事は、飛び込みで来た正体不明の業者に絶対頼まない!

◎ 少し費用が高そうに思えても、総合的に見ると、地元の信頼できる誠実な業者さんなどにお願いするというのがベストである!

◎ 地域で不審者の情報を共有し合い、団結してお互いを守り合う!

◎ ヤバいやつと思ったら110番、契約して後悔したらできるだけ早くプロに相談する!(クーリングオフは8日間)

この4点で締めくくっておく。

 

 

 

 

写真は、かつて田柄用水が流れていた大好きな暗渠道。

秋が深まり、けやきやクヌギの葉でお化粧されている。

ここを歩くとき、いつもミクロ決死隊になって消化管を旅している気持ちになる。

「ここはS字結腸だ」(写真参照)、「次は直腸かな」、「最後は出口だから××だぞ」・・・と。