Business activity consultation
事業活動の相談を弁護士
に行うメリット
The use of lawyers is not limited to litigation
弁護士の活用は裁判だけ
ではありません
多くの事業者は、弁護士は裁判になって初めて相談する相手だと思っています。しかし、それでは遅すぎますし、もったいない話です。事業をしていると、誰かに相談したい場面にしばしば出会います。そんなとき、タイミングを逃さない時機に、できるだけ早く、ご近所で、気軽に相談できる弁護士を持っておくことが大切です。弁護士を有効に活用できる場面は想像以上にたくさんあります。当事務所は、事業活動に関する様々なニーズにお応えします。
事業構想の相談相手
新しい相手との間で、新しい取引を始めるかどうか迷うことがあります。ところが、事業者は孤独であり、なかなか誰かに迷いを相談することができません。そのようなとき、雑談の形でお話を伺いながら、新しい取引にチャレンジする利点と直面しそうなリスクとを整理し、目の前に並べてお見せします。ときには、リスクを覚悟しながらリスクを最小限に抑える方法を考え、新しい取引を慎重に進めるための助言をすることもあります。さらに、ご相談の途中で、事業者が気づいていなかった別の問題が見つかることもあります。そのようなときは、他の専門家も交えて検討を深めてゆくこともあります。
ちなみに、弁護士は厳しい守秘義務を負っています。ご相談を受けたときは、伺った内容だけでなく、ご相談を受けたこと自体も第三者に口外しません。
最適な相談先の振り分け
事業活動で何か問題が持ち上がったとき、どの専門家に相談すれば良いのか分からないことがあります。気にすることはありません。「誰に相談すれば良いだろうか」と率直にご相談下さい。詳しくお話を伺ったうえ、最適な相談先をご紹介します。
契約書の確認や作成
個人事業者や中小企業者の多くは、取引先と「契約書」を取り交わさず、口頭のやり取りだけで取引を行う傾向があります。さらに、取引先に「契約書」の調印を求めると、取引を断られてしまうのではないかと心配される方もおられます。しかし、「契約書」のハードルは決して高くありませんし、次のように、とても重要な機能をいくつも持っています。しかも、大切なポイントさえ押さえていれば、難しい書式を見て居丈高なものを作る必要もありません。およそ「契約書」には見えない表題と内容の、とてもソフトな「契約書」を作ることもできます。
- ① 事業者としての信頼度を高めることができます(←「しっかりした事業者だ」と思って貰える)
- ② 取引先との間で合意した取引条件を互いに理解し合い、「言った、言わない」を避けることができます(←「約束した条件はこれですよ!」と言える)
- ③ 合意すべき取引条件の”漏れ”に気づくことができます(←紙に書いてみると漏れが見える)
- ④ 原則と例外をしっかり区別できます(←「今回だけは例外です。いつもは○○ですよ」と)
- ⑤ トラブルになりそうなとき、お互いが妥協する落とし所を見つける手掛かりになります(←「こんなルールです。だから今回のトラブルについても・・・」と)
- ⑥ 裁判などになったとき、とても重要な証拠になります(←裁判官:「契約書を証拠提出して下さい」)
トラブルの予防や拡大防止
たとえば、顧客から理不尽なクレームをつけられたとき。また取引先との間でトラブルになる気配が漂ってきたとき。それが深刻なトラブルに発展してしまうと、解決するまでに多大な時間と費用と労力を奪われてしまいます。そうなってしまわないよう、交渉などによって適切な時機に適切な対応を行い、早期の円満解決を目指してゆくことになります。早い段階で弁護士に相談し、助言を受けながらトラブルの芽を摘み取ってしまうのが効果的です。たとえば、顧客に郵送する手紙を発信前に確認したり、不当な要求があったときの回答をあらかじめ準備しておいたり、将来の裁判に備えて事実経過の記録や証拠の整理と保存の助言をしたりする等の形で弁護士が援助します。
事業戦略構築の手伝い
過去に実際に出会ったケースです。A社は、新しい商品を開発し、魅力的な名前をつけ、大々的に宣伝をして販売を始めました。ところが、X社から厳めしい内容証明郵便が届き、その魅力的な商品名がX社の商標権を侵害していると警告を受けました。B社は、新しい商品の販売を始め、それが少しずつ市場に受け入れられ始めました。ところが、ライバルのY社により、先に商標権を登録されてしまいました。C社は、新しいサービスを全国に宣伝するため、インターネットや新聞の折り込みなどで幅広く広活動告を始めました。ところが、監督官庁から連絡があり、景表法に違反している可能性があるので、その広告を裏付ける全ての資料を持参して出頭せよと連絡を受けました。
これらの実例のように、事業活動を展開してゆくとき、①第三者の権利関係を侵害しないように事前の調査を行うこと、②必要に応じて先に知的財産権等を獲得したのち新商品を投入してゆくこと、③意図しないうちに関係諸法令に違反した違法な事業活動になってしまわないようにすること(いわゆるコンプライアンス)など、様々な場面で事業戦略を構築するとき法的な知識が必要になります。紛争の予防や対応だけでなく、事業戦略を構築し実行してゆくときも、弁護士は力強いアドバイザーになります。
従業員教育と福利厚生の手伝い
事業活動の過程では、正確な法律知識を理解し、法律に沿った適法な対応を要求される場面があります。たとえば販売した商品の代金が長期にわたって支払われない場合。いつ、どのような内容の請求書を、いかなる方法で郵送することがベストなのか。また、請求書を郵送したところ、「購入者は亡くなった」、「購入者は自己破産した」、「自分は購入していない」といった回答が届いたとき。どのように対応すれば良いのか、対応にあたる担当者が正確な法律知識を持ち、できればあらかじめ対応マニュアルを用意し、適法な対応を行ってゆくことが必要です。このような場合に備え、各分野の事業者のご依頼に基づき、社内・社外文書の作成方法や個人情報に関する照会・要求時の対応方法などを説明したり(従業員研修)、社内マニュアルの作成支援などのお手伝いもしています。
これに加えて、事業者から、「従業員(そのご家族)の個人的な相談にも乗って欲しい」と頼まれることもあります。たとえば、旅行中に追突事故に遭った、実家で兄弟たちと相続問題で揉めている、知人に金を貸したのに返して貰えないといった相談です。従業員にとっても、顔見知りの弁護士に早く相談できる体制があると安心です。従業員の福利厚生に弁護士相談を活用している場合もあります。もちろん、従業員やそのご家族から相談を受けた内容は、明確な同意がない限り、事業者などに口外することは絶対ありません。
裁判等のトラブル発生時の対応
トラブルの発生の予防が功を奏せず、不幸にして交渉・調停・仲裁・訴訟などに発展してしまったときは、できるだけ早くご連絡下さい。裁判を起こす側は十分な時間をかけて準備していますが、裁判を起こされた側は、決められた期限までに裁判所に対して答弁書を提出するなど一定の対応をしなければなりません。
ちなみに、取引先から厳めしい内容証明郵便が届いた場合や、顧客の代理人となった見知らぬ弁護士から書面が届いた場合でも、その時点で必ず弁護士を代理人に選んで応対しなければならない訳ではありません。事案によっては、早々と弁護士を代理人に選んで応答することが、かえって火に油を注ぐ結果になることさえあります。
トラブルが発生した場合であっても、どのような対応が最善であるのかについては、まさにケースバイケースです。また、そのとき弁護士に相談したからといって、上記のように弁護士を代理人に選んで対応しなくて済む場合もありますし、代理人を選ぶ場合でも最初に相談した弁護士と委任契約を結ばなければならない訳でもありません。弁護士にはそれぞれ得意不得意がありますし、弁護士費用(料金)にも差があります。これらのことを頭に置いたうえ、その時点での状況を正しく把握し、先の見通しを立てるというために、できるだけ早く弁護士に相談するというのが賢明です。