続・続 投資詐欺被害者の二次被害について

第二東京弁護士会は、2024年6月24日、HPで「国際ロマンス詐欺その他投資詐欺案件の依頼にあたってのご注意」を公開した。

https://niben.jp/news/ippan/2024/202406243940.html

ポイントは、投資詐欺案件について被害金の回復を謳う弁護士に対する苦情の相談が増えているので、依頼するときは慎重に検討したうえで行った方が良いということである。

この「ご注意」が挙げている苦情の例は、次の3つである。

① 出資金の返還交渉を弁護士に委任し、着手金を支払ったが高額に過ぎる

② 弁護士に高額の着手金を支払ったものの事務員が対応するのみで進展がない

③ 弁護士に委任した後、委任契約の解除を求めたが対応してもらえない

 

しばらく前、投資詐欺の被害に遭ったあと、藁にもすがる思いで被害金回収を委任した弁護士とトラブルになっている方から相談を受けた。

驚くべきことに、その弁護士は、①から③のどれか1つだけでなく、①から③の全部を満たしていた。

確実な回収を臭わせて高額な着手金をクレジットで支払わせ、事務員しか対応せず、委任契約の解除を繰り返し求めたところ逆に脅されて応じて貰えなかった。

その方は自律神経が乱れて夜も眠れず、体のあちこちに不調が表れ、ボロボロの状態で当事務所に訪ねて来られた。

とんでもなく理不尽で悪質な弁護士が現実に存在していることを知り、その方を全面的にサポートした。

悪霊のようにガッチリ取り憑いた弁護士は、なかなか退散しようとしなかった。

その事務所は事務員の姿に化けた悪魔に乗っ取られており、弁護士は悪魔に使われている操り人形だろうと思えた。

サポートは順調に進み、最後には悪霊のような弁護士を退治することに成功した。

このような経験に照らしても、第二東京弁護士会の「ご注意」はまさにそのとおりであり、とても深刻な問題であると思っている。

 

ちなみに第二東京弁護士会の「ご注意」は、色々なケースもあるので、慎重に言葉を選びながらとても回りくどい書き方をしていると思う。

ズバリ言うと、投資詐欺の被害に遭ってしまったとき、どんな弁護士に被害金の回収を委任しても、よほどの偶然が重ならない限り回収などできないと思った方が良い。

爪に火をともすように貯めてきた老後資金を詐欺師に騙し取られたとき、何としてでも被害を回復したいと思う気持ちはよく分かる。

だが、犯人を見つけ出すことも、騙し取られた被害金の隠し場所を探し出すことも、それを取り戻すことも、限りなく不可能に近い。

どんな弁護士に回収を委任しても・・・、である。

「投資詐欺被害の回収に強い」とか、「回収実績あり」とかと謳う弁護士事務所のネット広告も、眉唾だと思って鵜呑みにしない方が安全である。

 

最も大切なことは、これである。

◎ 世の中に、オイシイ話しは絶対に転がっていない。

◎ 世の中に、楽をして儲かる方法は絶対に存在しない。

◎ 詐欺によって騙された被害者は、もう一度騙されるかもしれないと見て、新たな騙しを仕掛ける悪魔がいる。

くれぐれも気をつけていただきたい。

なお、当事務所のブログをご覧になり、弁護士による二次被害の相談をしたいとおっしゃる問合せがあった。

だが、当事務所は、ブログによって情報を提供しているだけであり、二次被害の相談をお受けしている訳ではない。

 

 

写真は、東久留米市役所前の蓮の花。

睡蓮と違い、蓮は早朝に開花して昼過ぎまでに閉じてしまう。

睡るように花を閉じる蓮だから、「睡蓮」と名づけられたそうだ。