赤いちゃんちゃんこ
また妙な夢をみた。
今回の夢はとても手厳しい内容だった。
本当に脂汗(どす黒く、ネバネバのオヤジ脂。置くと凝固する)が流れていたのかもしれない。
時を40数年前に遡り、松山東高に通う(初々しい???)高校生に戻っていた。
盛大な運動会が終わったあと、国鉄松山駅に近い焼き肉屋で打ち上げ会をしていた。
隣りに座っている彼はたぶんI勢くん、ボンヤリとした横顔からそう思えた。
「いまから数十年くらい先。オレ達がおじいさんになったころ。いま掲げている目標。何割くらい実現できているだろう?」
「せいぜい7割くらいかな?」・・・「いやいやそれだと余りにもみじめ。もっと攻めようぜ」・・・こんな会話を交わしていた。
パワーポイントのスライドを切り換えたかのように、あっという間に赤いちゃんちゃんこの自分に変わっていた。
だがこの残酷な夢は、まだまだ目覚めさせてはくれなかった。
横軸である時間軸がただ40年分右にズレただけであり、自分の中で質的な変化は何も感じられない。
40年前の自分が、中味の成長を伴わないまま、漫然と相似形のまま赤いちゃんちゃんこに化けただけ。
果たしてあのとき掲げた目標、達成度は何割くらいだろう?3割くらいかな・・・いやいや2割かもしれない。
ようやくここで妖精さんが目が覚まさせてくれた。
もしかしたら夢を見ていたのは途中までであり、残りの部分は半分くらい目が覚めていたのかもしれない。
一つだけ断言できることがある。
間違いなく実現できていない目標、それは金持ちになること。
この夢、現世での実現はとても無理なので、来世へと送ることにしたい。
還暦オジジに与えられた時間は、最大でもせいぜい1/3。
開き直って楽しみながら攻め続けるのが吉・・・そんな卦が出た(注:毛は出ない。”もうこん”輪際 毛根は再生されない)。